7月はエンタメ摂取強化月間でした。
映画は配信だけなので映画館には行っていないけど、劇場には本当に久しぶりに行きました。もともと海外旅行に時間とお金を使いすぎていてそれ以外の趣味に回っていなかったのもあるんだけど、コロナ前に取った、本当に楽しみにしていた公演チケットが無になってしまってから、チケット取る気になかなかなれなくて。今月取った分も、1公演中止になってしまって少々心が折れかけてもいるけど、こんな世の中だからこそ、束の間別世界に連れて行ってくれるエンタメのパワーを感じました。
客席全員がマスクをしているし飲食もしないし、劇場は比較的安全な娯楽だと思っているんだけど、今感染拡大しているδ株の感染力を考えると、またしばらくは劇場も映画館も難しいのかな…。
星組「VERDAD!!」@アンフィシアター
星組トップスター・礼真琴のコンサートで、始めて舞浜アンフィシアターに行きました。
ことちゃんが歌うまなのはもちろん分かっていたんですけど、こんなに歌唱力でぶん殴ってくるタイプのコンサートは流石に想像していなかったよ…。とにかく圧巻のパフォーマンス。素晴らしかった。
1幕は宝塚歌劇の枠組みの中で、「星組トップスター・礼真琴」の魅力を存分に魅せてくれる。
最近観ていなかったので、私の中の礼真琴像が柚希さん時代からあまり更新されていなくて、どんなトップスターになるんだろう?って想像付いていなかったんですよね。柚希さんの背中を追いかけすぎないだろうか?(ことちゃんと柚希さんは魅力が違うよなー)と。
なんていうか、当たり前なんだけど、ちゃんと自分のキャラクターを確立していて感動してしまった。
歴代星組のショーからの抜粋が多いのだけど、「歴代星組のショー」をそんなに知らないので、同じく歴代星組のショーから楽曲を使っていた「エトワール・ド・タカラヅカ」を観ている様でそれはそれで楽しかったな。DVDでもずいぶん観た、好きなショーなので。
通路後ろの席だったのだけど、このご時世だから客席下りは無いよな…とちょっとしょんぼりしていたら、ことちゃんがアクリルの箱(!?)に入って通路を通ってくれた。これ、文字に起こすとかなりシュールだけど、どうにか客席に降りれないか?って考えて工夫してくれたと思うと、その気持ちが本当にうれしくてちょっと泣いた。
2幕はタカラヅカの枠組みから外れて、「舞台人・礼真琴」のパフォーマンスを思いっきり堪能できる。これがもう、あまりに凄くてちょっと言葉にならない。
円盤発売が楽しみだけど、四季に版権があると思われる楽曲も含まれていて、知る限り前例が無さそうな気がするので、収録されるかがちょっと心配…。
ディズニーからPart of Your World, Beauty and Beast, Be Our Guest, Let It Go。
有名ミュージカルからStars(レ・ミゼラブル)、The Phantom of the Opera(オペラ座の怪人)、Define Gravity(=自由を求めて、ウィキッド)、Seasons of Life(RENT)。
有名ミュージカルの楽曲ってミュージカルスターのコンサートやオリジナルキャストのCD、あらゆるキャストでの舞台等、とにかく聞く機会が多いので、期待値が凄く高い。正直に言って、いくら歌が上手くてもあまりにハードル高くない…?って心配だった。…杞憂だった。礼真琴は凄い。
Define Gravityを英語で歌いこなすなんて、流石に思わなくない??プログラムには「自由を求めて」って書いてあったので当然日本語と思いきや、まさかの英語でびっくりした。これ、円盤収録されます???いやほんと凄かった。語彙が足りない。凄かった。
高音で若干裏声入ったと思うけど、ことちゃんは地声・裏声の切り替えもきれいなので全然違和感なかった。物凄く楽しそうに、気持ちよさそうに歌っていて、彼女は心底歌うのが好きなんだな…。
レリゴーは以前CDか何かで歌っていたと思うんだけど、生で聞いたのは初めてで素晴らしかったわ。これは日本語で、ほぼ地声で歌いきってたんじゃないかな。音域広いな。
ビーアワゲストもめちゃめちゃ楽しそうに、しっかりパーティーのホストになっていてよかった。あの歌、歌詞がまさにセリフって感じで難しそうだよね。凄かった。
Starsとオペラ座の怪人は、「もしタカラヅカでやったら…」って感じの男役としてのジャベール/ファントムで、これはこれで良かったな。
ジャベールの熱いような冷たいような感じが凄くかっこよかった。ファントム、ことちゃんがやったらめちゃめちゃ粘着質だろうな…(スカピンのショーブランのイメージw)
オペラ座の怪人に関しては、クリスティーヌパートがちょっときついなと思った。歌った都優奈ちゃんが悪いというわけでは無くて、ちょっと選曲に無理があったのでは?って気がする。難しすぎるでしょ。娘役パートのキーを下げるわけにはいかないだろうし。ただ、オペラ座の怪人って意外と主役のファントムのソロが少ないんだよね。メジャーな曲って言うとどうしても「オペラ座の怪人」になってしまう。いや、music of the nightがあるけど。やっぱりちょっとマイナーかね?「ファントムの歌う曲」って括りなら、ラブネバーダイの「Till I hear you sing」辺りも聞きたかったけど、さらにマイナーですかね。版権的にもラブネバならちゃんと円盤に入りそうだし良いと思うんだけど。(「オペラ座の怪人」日本語歌詞は四季が持ってると思うので、どういう取り扱いなのか心配…。)
ポップスも何曲か歌ってたんだけど、これが全然タカラヅカっぽさもミュージカルっぽさも無くて(いい意味で)、本当にいろんな歌い方ができるんだなと心底感心した。
とにかく本人が、何を歌っていても本当に楽しそうで、もしかしてこれは礼真琴の公開カラオケ(いや、生オケだけどw)なのでは?って気持ちになった(笑)カラオケ好きって言ってたと思うし。
アンコールの僕こそミュージック。実は私はモーツァルト!を見た事が無いのだけど、芝居が上手くなったのか、今の本人の気持ちにリンクする部分があってのあの歌なのか、とにかく等身大のことちゃんが語り掛けて来るように歌っていて、凄く引き込まれたし言葉がするする入って来た。
彼女が歌が上手くて変幻自在にあらゆる声が出せるって知っていたつもりだったけれど、本当に本当に素晴らしいパフォーマンスに圧倒されっぱなしでした。
とにかく久しぶりのライブエンターテイメントだったんだけど、目の前で歌う彼女らに物凄くパワーをもらったし、こんな時だからこそ、こういう時間が自分には必要だと心底感じた。エンタメはビタミンだ。
劇団四季「アラジン」
たまたまチケットが当たったとの事で、友人が誘ってくれたので久しぶりに四季に行った。実は四季の会に入っているのだけど、全く活用できていない。
ニューヨークで一度観ているのだけど、四季版は初でした。アナ雪が始まったからか、今は結構チケット取れるみたいね。
やっぱり母語で見るのは良いわ(笑)細かいところまでセリフがしっかり入ってくる。
この作品は、本当に老若男女誰もが楽しめる上質なエンターテイメントだなと思う。初めてミュージカル観る人に勧めるなら、私的には迷わずこれだな。豪華な舞台セット、華やかな演出、名曲の数々、シンプルなストーリー。細かいことは抜きにして、ただただ「楽しい」。
ニューヨークで観た時はジーニーのワンマンショーって印象だったんだけど、今回はもう少し登場人物の心情とかストーリーに着目して観れました。アラジンもジーニーもジャスミンも、とにかく「自由」を求める物語なのね。直近で触れた「アラジン」が実写映画なのでジャスミン王女はめちゃめちゃ国民の事を想っているイメージだったんだけど、ここでは一人の人間として自由と尊厳を求めている印象だった。(どっちが良いって話じゃなくて)
Proud of your boyの日本語版を初めて聞いた気がするんだけど、やっぱいい歌ですね。
VERDAD!!の翌週に観たんだけど、2幕通しで「物語」を観るのは、ショーとはまた違った見応えと満足感があるなと感じました。これで、観劇欲にさらに火が付いた(笑)
ジーザスクライストスーパースターコンサート@シアターオーブ
はい、私のチケットを取っていた公演は中止になりました。関係者にコロナ陽性が出たとの事で。
しょうがない。誰が悪いってわけでもない。気を付けてたって、感染するときはすると思う。けど、海外に行けない今、2週間の隔離期間を経てまでキャストが来日してくれた機会は本当に貴重で、逃したのがただただ悔しい。
ALWの有名ミュージカルだけど、実はこれ、観た事ないんですよね。劇団四季さーん!版権お持ちだと思うんですけど、覚えてます??
観た事ない作品のコンサートなのでスルーしようかと思ったけど、この状況の中でキャストが来日してくれたことを想うと、空席をひと席でも減らしたくてチケットを買ってしまった(笑)以前はラミンしょっちゅう来てるなーとか思っていたけど、なんて贅沢な事だったんだろうと今更実感しています。
チケットは払い戻しになるけれど、負債は誰が被るんだろう…。どうかエンタメが潰れませんように。今後も海外からキャストが来日する機会がありますように。
劇団四季「オペラ座の怪人」
アラジンを見て、ミュージカル欲に火が付いたので。
割と直前でも2階最前列が取れました。空いていた。終わる前にもう一回くらい見たいな。
どの劇場でも無難に見やすいので、2階最前からの観劇率が高いです。特にオペラ座の怪人は、壮大なオーヴァチュアとともにゆっくり上がっていくシャンデリアが目の前で堪能できるので好き。
DVD(25周年記念公演)でしょっちゅう観ているのでそんな感じがしなかったけど、生で観るのは約5年ぶり。前日に予定していたミュージカルコンサートが中止になっていたので、殊更感慨深くてオーヴァチュアで泣きそうになったわ(笑)てかオペラ座の怪人は、オーヴァチュアの生演奏を聞くだけでも劇場に行く価値がありますよね。
オペラ座の怪人、客席全体が「オペラ座」の一部となるような、我々観客が「オペラの観客」として物語の中に入り込むような演出が本当に秀逸で、生で観てこその作品だなと改めて感じました。指揮者もオーケストラも、我々観客でさえも、物語の一部なんだ。
この作品の満足度はファントム、クリスティーヌ、ラウル役の3人(特にファントム・クリスの2人)の歌唱力(と、私の好みに合うかどうか)にかかっているところがあるので、少々賭けなところはあります。今回は3人ともよかったし、特にクリスティーヌの柔らかい優しい高音がとても綺麗だった。ファントムが少々ずんぐりした体形に見えたのが気になったけど(気を付けないとピアンジの事言えないよ…?)、ラウルの王子様っぽさとの対比も良かったです。
そう、ラウルは王子様っぽくあってほしいんですよね。じゃないと最終的にクリスティーヌがラウルを選ぶ場面に説得力が生まれないというか…。なんか、クリスティーヌ・ラウルとファントムは違う世界の住人って感じであってほしいんですよ。あれ以外の結末は無かったの。
前日に、ジーザスコンが中止になってしまった悔しさから、ALWの楽曲が聞きたくてうっかりLove Never DiesのDVDを見てしまって後悔したんだけど、あまりLND的な結末を連想しない演技で助かりました(笑)もうね、25th記念コンサートのシエラとラミンはそうとしか取れないのよ…Past the Point of no Returnとかエロ過ぎる。
ファントムはクリスティーヌに触れるのも躊躇う奥手だし、クリスティーヌはファントムの歌声に恍惚とすることはあっても純真無垢な天使ちゃん。そう、それでいいんだ。ファントムはクリスティーヌの幸せを思って身を引くし、ラウルとクリスは幸せに暮らす。以上。この物語に続きはない。
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