【欧州ビール旅19】Cantillon醸造所

2018.08 ヨーロッパビール旅

【欧州ビール旅19】Cantillon醸造所見学と本物のランビックビール

ヨーロッパビール旅19
ブリュッセル南駅から徒歩数分の街中にあるCantillon醸造所の見学と、そこで飲んだ本物のランビックビールのお話。

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ランビックビールとは?

カンティヨン醸造所(Brasserie Cantillon)は、ブリュッセル南駅から徒歩5分くらいかな?こんな街中に?と意外に思うような場所にある、家族経営の小規模醸造所。せっかくベルギーに来たし、ベルギービールも楽しみたい。でも、その為にあんまり長時間裂きたくはない。って人にはうってつけ。立地も良く、日本ではあまりメジャーではない「ランビック」というビールを作っています。

ビールは麦汁を酵母によって発酵させて作るアルコールですが、使用するビール酵母によって大きく「エール」と「ラガー」に分かれるのは有名な話。発酵が進んだ時に酵母が麦汁の上面に浮いてくるのが上面発酵で「エール」、下に沈むのが下面発酵で「ラガー」。
日本の大手メーカーが製造していて、一般的に飲まれているのは「ラガー」ビール。クラフトビールを扱っているお店なんかでよく見かける「IPA」はインディアンペールエールの略なので「エール」ビール。

ランビックビールは、純粋培養されたビール酵母を添加するのではなく、空気中に生息する野生の酵母を使うビール。周辺環境に依存したビール作りなので、仕込み時期や地域が限定され、かつ一般的なビールよりもかなり時間がかかるため、今では昔ながらの製法でランビックを作る醸造所は少なくなっているそう。

日本で一番よく見かけるランビックはベルビュー・クリーク(BelleVue Kriek)かな?ランビックビールにクリーク(サクランボ)を加えたフルーツビール。私は今回行くまでベルビュー・クリークくらいしか飲んだことがなかったので、ビールの酸味もフルーツ由来かと勘違いしていたんだけど、ランビックビールは酸味があるのが特徴のビールらしい。純粋培養でない自然酵母を使うから、乳酸も生じるとか。
日本の一般的なビールを思い浮かべながら飲むと、ちょっとびっくりする味のビールかも(笑)

ブリュッセルの街中にあるブリュワリー、Cantillon醸造所見学

予約も何もなしに行ってしまったけれど、ちゃんと見学できたよ。良かった。
Cantillon
場所は便利だけど、入り口が少しわかりにくいかも。
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明らかに観光客が入る感じじゃないよね…?ってドアを抜けると、中は人でにぎわってました。開けるの緊張した(笑)

見学は、最初にちょっと英語で説明してくれて、あとは冊子見ながら好きに見学してね~って感じ。しかも、この冊子が日本語!!正直英語が得意ではないので、めちゃめちゃありがたかった。写真とか撮りながら、のんびり自分のペースで回れるのもうれしい。時間が無くて観光の合間にちょっと覗いてみたいだけ!って人も、このシステムなら来やすいね。

日本語の冊子には、ランビックビールとは何か?ってところからめちゃめちゃ詳しく書かれているから、何も予習せずに行っても大丈夫。伝統製法を守って作る誇りや、モノづくりに対する熱い思いもぎっしり詰まっていて、凄く読みごたえがある。本当に見学に行って良かったと思う。

醸造所の写真をあんまり載せてもキリがないので、ランビックビール特有の部分を少し。
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さっきも書いた通りランビックビールは空気中の自然酵母を利用するから、麦汁が空気と触れる面積が多い方が効率が良い。その為に、こんな平べったいバットに入れるそう。
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熟成期間も最低3年程度と長いので、樽が山積み。

家族経営らしくかなり小規模な醸造所だけど、いろいろな施設を間近で見られて凄く面白い。
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何やってるって言ってたか忘れちゃったけど、何か作業している人もいたよ。

年に何度か公開醸造をやっているとの事なので、機会があればぜひ行ってみたい。

2018年 カンティヨン醸造所へ行く前に!見どころをチェック – トリップアドバイザー

本物のランビックビールを試飲!

さて毎度お待ちかねの試飲タイム。今回は2種類試飲することができます。
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1杯目は普通のランビック。実はこれがレアなようで、ランビックは熟成期間の異なるものをブレンドして出荷するのが一般的だそう。
これをビールだと思って飲んだらびっくりしそう。酸味が強く、炭酸は無くて、ビールだって言われなければわからない。ベルビュークリークのイメージから甘いのかと思っていたけれど、甘みもほとんどない。爽やかかつ優しい味でした。

2杯目はグーズ、クリーク、フランボワーズから選べる。
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3人だったので、各1つずつ。
グーズは熟成年数の違うランビックをブレンドしたもの。クリークとフランボワーズはフルーツを入れて味と香りをつけたビール。出来上がったビールに果汁を入れるのかと思っていたら、果物をのものを丸々漬け込んで二次発酵させて…となかなか手間がかかるそう。

グーズはランビックと近いけれど、酸味も香りも強い印象。クリークとフランボワーズは甘いのかと思いきや、思いのほか甘くなく、爽やか。酸味は結構強かったかな。

普段なかなか飲むことのないランビックビールを色々と飲み比べることができて、とっても良い経験だった!どれもおいしくて、ビールっておくが深いんだなと改めて思いました。

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